筋トレ直後にプロテインを飲むというのがより効果的だということは、トレーニングに励むほとんどの方にとって周知の事実であるかと思います。
しかし、この“ゴールデンタイム”とも言われる筋トレ直後(直後から約1時間後まで)のプロテイン摂取量は、一体どのくらいが適量なのか?ということについてはあまり知らないという方も多いのではないでしょうか?
この「トレーニング直後のプロテイン摂取の適量」というのは、最近まで取り上げられてこなかったものの様なのですが、近年カナダのマクマスター大学が、この疑問に答えを出そうと行った研究があります!
トレーニング直後のプロテイン摂取で1番効果があった量とは?
研究内容は、四ヶ月以上ウエイトトレーニングを積んだ男性経験者に、下半身のウエイトトレーニングを行った直後に、タンパク質0g、5g、10g、20g、40g、のプロテインを、それぞれ別の機会に摂取させ、どのタンパク質量の時が、一番筋中のタンパク質の合成が促進されたか?という内容のものでした。
結果、1番この中で筋中のタンパク質の合成が促進されたのは、20gだったということらしいのです!
トレーニング直後に40gタンパク質を摂るよりも、20g摂った時の方が効果的だった…これは思いの外、意外な事実と言えるのではないでしょうか? 当然と言えばそうかもしれませんが、量が多ければ良いというわけではないということですね!
ちなみにこの20gというのは、被験者の体重から相対的に考えると、体重1kg当たり、0.25gの量に当たるとのことです。 というと、被験者の男性は約80kgということになりますね。
(0.25×80=20.0) つまり、体重1kg当たり0.25gのタンパク質量が、トレーニング直後のタンパク質摂取の適量だというのが、マクマスター大学の研究ではじき出された答えになるということです。
例として体重60kgの方で考えると0.25×60=15.0gで、体重70kgの方だと0.25×70=17.5g…この量なのですが、例えばホエイプロテインの一回分の推奨量を200mlの牛乳で割ると、タンパク質量は大体20gを上回るので、意外に少ない値であるということがわかると思います。
逆に考えれば、トレーニング後のプロテインの量を、推奨量通り1回分摂っていた場合(大体の方はそうであるとは思いますが)プロテインの使う量を今まで考えていた、あるいは摂っていた量より節約できるという考え方もできますよね!
ちなみにこの研究結果では、比較的消化の速いタンパク質源が用いられたようなので、カゼインのような消化の遅いタンパク源を摂取する場合は、当てはまらない可能性があるとのことです。消化が速く、トレーニング後に適しているプロテインと言えばホエイ(乳清)プロテインになります。
少ない量でも効果を発揮するトレーニング後のタンパク質補給
トレーニング後のタンパク質の補給は、たとえこれより少ない摂取であっても効果はある、ということがわかっていて、それは筋肉の成長促進ということにとどまりません。
例えば他のタンパク質摂取の研究結果として、米国海兵隊の54日間の基礎訓練中のトレーニング後に、わずか10gのタンパク質を摂取していた群は、プラセボ(偽薬)群よりもウィルスの感染件数は28%少なく、筋肉、関節の不調による治療件数は37%少なかったということや、訓練中の筋肉痛も少なかったという研究結果もあるようです。
トレーニング後は、以前の「筋トレ後の糖質摂取で得られる効果について」という記事で記述してあるように糖質の摂取も重要になります。
「タンパク質がトレーニング後の筋中のタンパクの合成を最大化」し、「糖質がトレーニング後の血糖値低下による、筋中のタンパクの分解を抑えてくれる」のです。
トレーニング後の糖質の摂取量は、体重1kgにつき、1gと言われたり、以前の翻訳記事で海外の著名なトレーナーが述べたように20~60g辺りなど一致した見解は見られませんが、疲労回復の意味合いも大きいのでトレーニング後、タンパク質と同様しっかり摂取することを心掛けましょう!
それではフィットネスジャンキーでした!
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