• 土曜日 , 3 12月 2016

筋トレを行うことのメリットにマッスルメモリーという新たな概念

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日頃筋トレを習慣としているという方は、数週間、一ヶ月といったような長期的な休息をためらう方が多いと思いますが、もし長期的な休息を取り入れることがかえってプラスに働くというのであれば考えてみるのではないでしょうか??

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筋量、筋力はどれくらい休むと落ちていくのか?

筋トレを習慣にしている方であればわかると思うのですが、週に2、3回のトレーニングをこなせていれば身体の状態もハリがあり、コンディションも非常に良く感じるものですが、1週間でもトレーニングの期間が空いてしまうようであれば、まるで坂道を転げ落ちるかのごとく、身体もみるみる内にハリがなくなっていき、他の人にはわからずとも、見た目も結構変わってきてしまうものですよね。

実際に長い期間、筋トレをしている方が1週間休んだところで筋量、筋力が落ちてしまうことはないのですが、その休みが10日程にも及んでしまうと筋量、筋力も落ちていってしまうということが実験でもわかっているようです。

これでは数週間、ましてや一ヶ月…数ヶ月休みを取ることなどありえないと考えてしまうかもしれません。

しかし最近の研究では「筋肉には記憶力がある」ということがわかってきています。

「筋肉の記憶力」とは??

筋肉の記憶力とは一体どういうことなのか??

筋トレを習慣にしている方で、怪我や仕事の忙しさなどで、数ヶ月などの長期間、トレーニングを休まざるを得ない状況になったことがあるという方もいると思います。

そのような状況でトレーニングを再開した時には、外見的にもトレーニングの強度も大幅に下がっていてショックを受けたという場合がほとんどだと思います。

しかしそこで何とか食い下がって、また自分の出来る範囲の強度でスタートし、コンスタントにトレーニングをこなしていった結果、外見もトレーニングの強度も、自分が考えていたより不思議と全然早く以前の状態に戻せたということはなかったでしょうか?

最初にトレーニングを始めた時にはあの筋力、体格になるまでかなりの年月を要したのに、長期休暇を取ってほぼ標準的な体型に戻った時にトレーニングを再開したら、自分が考えている、または以前経験した成長速度よりも全然早いスピードで以前の状態に戻せた…そんな経験を持つ方もいるのではないかと思います。

これは前述したように、最近明らかになってきた「筋肉の記憶力」というものが関係しています。

筋肉の記憶力、「マッスルメモリー」とは?

この筋肉の記憶力という概念は、「マッスルメモリー」と呼ばれるもので、最近では一流の科学雑誌にもその存在が認められたのか、その言葉が頻繁に出るようになってきたようです。

このマッスルメモリーというのは、文脈とこのネーミングである程度察しがついたかもしれませんが、一度トレーニングよって鍛えられ、太くなった筋肉はトレーニングを長期間休んで衰えてしまっても、その「筋肉の記憶力」により早く以前のコンスタントに鍛えていた時の状態に戻れる。つまり筋肉が以前の身体を覚えていたかのように、復元していくということで「マッスルメモリー」という呼ばれ方をしています。

なぜこのような現象が起きるのか?

マッスルメモリーという名前はわかったけども、一体なぜこのようなことが起きるのか?

それは筋繊維の中の「核」というものが関係しています。筋肉が鍛えられて太くなる時は、まず1本1本の筋繊維が太くなっていきます。そしてあるレベルを超えて太くなろうとすると、筋繊維の中の「核」自体が増えていき、さらに筋繊維が太くなっていくのですが、この筋繊維の中で増えていった核というのは、筋トレを長期間休んで筋肉が細く衰えてしまった後でも、増えた核自体は減ることなく筋繊維の中に残っているそうなんです。

以前僕がスポーツクラブで働いていた頃、アメリカンフットボールを過去にやっていた方がいて、身長も大きく筋肉も非常に発達していて体脂肪率も10%程度というお客さんがいました。

コンスタントにトレーニングをされている方だったのですが、ある時を境に急にジムに顔を出さなくなってしまいます。

そしてその方が顔を出さなくなって数ヶ月程立った頃、行きつけのスーパーで僕の名前を呼ぶ声がしたので、振り返ってみるとそのお客さんが目の前に立っていました。

顔、体はガリガリに痩せこけてしまい、松葉杖をついた状態だったその方は、丁度ジムに顔を出さなくなったその時期に、意識不明の重体になってしまうほどの交通事故に遭ってしまっていたとのことでした。

あまりの変貌ぶりに声を失いそうになっていた僕を尻目に、「また怪我が治ったらジムに復帰するからさ!」と笑顔を見せてその方は先に出て行ったのですが、「もう以前のような身体には戻せられないんじゃないか?トレーニングが好きで一生懸命やっている方だったのに…」といたたまれないような、といったら大袈裟かもしれませんが、その様な感情を抱いたのを覚えています。

しかしその方が怪我から復帰してトレーニングを再開すると、まるで蘇っていくかのように筋肉が発達していき、本当にガリガリになってしまっていた身体はトレーニングを再開して半年程でもう元に戻っていた、ということがあったのです。

このマッスルメモリーという取って付けたネーミングのようなものが、本当にあるのかどうかというのはわからなかったのですが、この事故に遭ってからトレーニングを再開して、驚異的な肉体の回復をしていった方を目の当たりにし、本当にそういうことがあるもんなんだな、と認識させられたような一連の出来事だったと思います。

マッスルメモリーに関しての研究結果も

様々なトレーニング関連の本を出している、日本の筋トレ博士こと、石井直方教授もこの長期的な休みがどのような効果をもたらすかという研究をしています。

以下は「石井直方のトレーニングのヒント」という本からの文章を一部引用させて頂きます。


 

実際、私の研究室の学生がその実験を行いました。1つのグループは75%1RMという設定で週2回、しっかりとトレーニングをします。もう一つのグループは同じ負荷で6週間トレーニングした後、3週間休むというパターンを繰り返します。これを半年間続けました。すると、

トレーニングの効果はほとんど同じでした。筋肉の太さ、筋力、いずれも同程度のレベルアップが確認されました。我々としては、同じトレーニングを続けているより、デイトレーニング(休息期間を設けたトレーニング)挟んだ方が上にいくのではないかと期待していたのですが、残念ながら半年というスパンではそこまでの結果は出ませんでした。1年間ならまた違ったかもしれませんが、実験そのものが簡単ではないので、それ以上はトライできませんでした。

とはいえ、「同じトレーニング効果」というのも十分に興味深い結果です。半年間、休みもとらずに一生懸命トレーニングした場合と、6週間のトレーニング後に3週間も休みをとった場合が同じなのですから、。労力と時間を考えれば後者の方が圧倒的に効率的です。

出典:石井直方のトレーニングのヒント


 

また、この書籍ではこの筋肉が成長しやすい状態、いわばマッスルメモリーが残っている状態が筋トレをやめてからどのくらいの期間続くかということについて、人間の場合のデータはまだないが、動物実験の結果からの類推では10年くらい持つのではないかと想像している、とのことでした。

ですが同じ動物実験から得られた結果によると、10~15%ほど筋肉を太くするようなトレーニングをしておかないと10年先まで記憶が残るということはないかもしれない、なのでせめて1~2カ月ではなく、半年から1年程はトレーニングを続けていないと「メモリー」は定着しないかもしれない、と考えられているようです。

昔やめてしまったトレーニングの経験が生きるかもしれない

しかし筋肉が以前の身体を覚えてくれているというのは、とても興味深く心強い話ですよね!

以前肉体改造に着手した経験があり、成功したけれどもまた体型が戻ってしまった…または学生時代に頑張って部活に励んで、当時は良い体格をキープしていたけれども、今は見る影もない…という方もこの「筋肉のリバウンド」とも言えるマッスルメモリーにより、通常より高いトレーニング効果をもたらす可能性が大いにあるということです!

またトレーニングや部活動の経験がなくても、20代の内に1年間頑張って筋トレを続ければ、例えやめてしまったとしても、30代の筋肉が衰えてくる頃に再開したとき、続けていた頃のトレーニング経験が生きるかもしれないということも言えますよね。

これで筋トレを普及させる側としては、1つ宣伝文句が増えました笑

皆さん!筋トレをして「マッスルメモリー」を覚醒or埋め込みましょう!

それではフィットネスジャンキーでした!

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