• 金曜日 , 22 9月 2017

舌の筋肉の衰えが及ぼす影響と、その改善トレーニングとは?


舌の筋肉、筋力というものは、普段あまり意識したことがないという方がほとんどなのではないでしょうか??

しかし近年では、この舌の筋力の低下はサルコペニア(筋力が基準以下に大きく低下した状態)や、ロコモティブシンドローム(骨・関節・筋肉など体を支えたり動かしたりする運動器の機能が低下し、要介護や寝たきりになる危険が高い状態)とも密接に関連していることがわかってきています。

というのも、数年前に厚生労働省が行った研究に、65歳以上の方たち約2000人を対象に、舌の筋力と体力の関連について調べた実験があるのですが、その実験の中で舌の筋力(舌圧)が弱かった人は、膝を伸ばす力や握力なども有意に弱かったという相関関係がみつかっているんですね。

膝を伸ばす力は、人間の筋肉の中で最も大きい大腿四頭筋が主動筋になっていますし、握力はおおよその全身の筋力の目安にもなることから、舌の筋力の低下と全身の筋力の低下は関連があると認識されたということです。

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舌の筋肉はなぜ衰える??

そもそも舌の筋肉というのは、なぜ衰えてしまうのでしょうか??

その原因は大きく分けて2つあります。

 

① 食事の咀嚼回数

舌というのは筋肉の塊のようなもので、一つ特徴的なのが他の身体部分の筋肉と違って、縦横無尽、様々な方向に三次元的に筋肉の繊維が走っているということです。

これによって物を食べる時に複雑に動くことが可能となり、咀嚼を助ける働きがあるのですが、咀嚼回数が少ない、つまりよく噛まないで食べてしまうと舌の運動量も減ってしまうため舌の筋力の低下にもつながってしまいます。

 

② 会話の量

会話をしてしゃべっている時にも、一音ごとに舌は伸びたり縮んだり、前にいったり後ろにいったりと自在に変形し素早く動いています。

つまり人と会話が多いほど舌はよく動き、その筋力は維持されますが、会話をすることが少なければ舌の筋力低下につながってしまうということです。一人暮らしの高齢者の方などは注意したいですよね。

主な原因として、この2つが舌の筋肉の衰えにつながってきます。

 

なぜ舌の筋力の低下が全身の筋力の低下と関係しているのか?

では何故、実験結果で発見されたように、一見あまり関係がないように考えられる、舌の筋力の低下が全身の筋力の低下と関連してくるのでしょうか??

その理由に関しては、舌の筋力が低下することによって起こりがちな食習慣の変化にあるのではないかと考えられています。

高齢者の方などは特にそうですが、舌などの口腔機能が少しでも衰えてくると、普段の食生活でもあまり意識していないうちに自然と軟らかいものを選びがちになってしまうということがわかっているそうです。

歯ごたえのある、肉などのタンパク質豊富な食べ物を食べる量が少なくなってしまい、タンパク質の摂取が日常的に不足してしまうことで、全身の筋肉量も減ってきてしまうと考えられているということです。

肉などの歯ごたえのある食べ物をあまり食べないと言うのは、先述した咀嚼回数も少なくなってしまうことも考えられるので、負のスパイラルに陥ってしまうということも言えるかもしれません。

年配の方になると、食べる量も少なくなりがちで摂取カロリー不足になりやすいという面から考えても、バランスの良い食生活を意識しつつ、しっかり肉も摂取していくことも忘れないということが大事になります。

筋肉量が低下すると免疫力も落ちますし、生活習慣病にかかる可能性も高くなってしまうので(また筋肉量が落ちることによってかかってしまう可能性の高くなる病気について別の時に書いてみたいと思います)、筋肉量が加齢によって大きく落ちるというのは、思われている以上に健康にとって良くないことなんですね。

 

舌の筋力を改善する簡単なトレーニング

舌の筋力の低下は、全身の筋力の低下にもつながってしまう可能性があるということで、上記2つの生活習慣や食習慣に注意していく必要がありますが、簡単に舌の筋力を改善する方法はあるのでしょうか??

日本歯科大学教授で口腔リハビリテーションをおこない、舌の筋肉に注目している菊谷武教授という方は、スルメを使った簡単な改善トレーニングをおすすめしており、実際の医療現場でも神経の麻痺により著しく舌の筋力が低下した患者の方にもすすめているそうです。

そのスルメを使った改善トレーニングというのは、

 

まず適当な大きさのスルメ(イカの形をしているものでなく、スティック状の形をしているもの)を1本口にして加え、そのスルメをちゃんと舌を使って左右どちらかの奥歯に移動させ、一回噛んで、

再び舌を使い反対の奥歯に移動させ、同じく一回噛んでまた舌で移動させるということを繰り返し、飲み込みやすくなったところで飲み込んで終了、それを3本繰り返すというごく簡単な方法です。

 

噛むことよりも、舌で動かすことを意識して行うことが大事なようですね。

3本では微量ではありますが、スルメはタンパク質も含まれていますし一石二鳥とも言える改善方法ですね。TVを観ながらでもできますし、手軽に行えるトレーニングだと思います。

 

舌の筋肉が弱くなっているサインや兆候

このサイトをご覧頂いている方は、まだ高齢の方はあまり多くないと思うので、あまり関係がないと捉える方も多いかもしれませんが、ご両親と会話や食事をしている時などに「昔よりも滑舌が悪くなった」、「食事中にわずかにむせることが多い」、「食べこぼしをすることが多くなった」などの兆候がみられるようであれば、舌の筋肉が弱くなっているサインや兆候として出ている可能性があります。

病気のサインというわけではないので、それほど緊急的に考える必要はありませんが、習慣的に肉やタンパク質、噛みごたえのある物を食べているか、運動などしているか、一人暮らしの親御さんがいる場合は人と会ったりしゃべったりしているかなどを確認したり促したりするようにしましょう!

それではフィットネスジャンキーでした!

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