ナトリウムと言うと、どちらかといえば悪者扱いされることが多く、なるべく摂り過ぎないように気を付けなければいけない栄養素という認識を持っている方が多いのではないかと思います。
しかし全く不要な栄養素というのはなく、ナトリウムもその例外ではありません。
日々の運動やトレーニング生活を考えた時に、ナトリウムという栄養素はいったいどのような役割を持って体をサポートしてくれるのでしょうか?
bodybuilding.comでは、ナトリウムの摂取はトレーニングおいてどのようなプラスの効果を与えるかということについて触れられていました。
トレーニングにおけるナトリウムの効果について
以下は翻訳部分になります。
食事における塩分の量は制限するよう長年言われてきました。事実、ナトリウムの日常的な過剰摂取は、高血圧、脳卒中、心臓血管系の病気、腎臓病、骨粗しょう症など、あらゆることに繋がっています。
しかし、かかりつけの医師がナトリウム摂取量に注意するよう言ってこなかった、今まで高血圧ではなかった、特に健康的問題がなかった、そして頻繁にトレーニングをしているのなら、食事にもう少し塩を加えてもいいかもしれません。
摂りすぎは避けたいですよね。でも、食事にもう少し塩を足し、時おり塩味を楽しむのも良いものです。何故かはこれから見ていきましょう。
1.ナトリウムは循環血液量を増やす
トレーニング前の食事にナトリウムを取り入れる、あるいはトレーニング前のサプリメントに塩を含むものを摂ることで、トレーニングを力強く終えるのに必要な循環血液量を増やすことができます。
循環血液量は赤血球と血しょうから成り、どちらもアミノ酸、グルコース、ホルモン、その他の栄養素を体内に行き渡らせるのに役立ちます。循環血液量を増やすことで、ナトリウムが筋肉にそうした栄養素を送りやすくなるのです。
ニュージーランドのオタゴ大学の研究で、ランニング前に高ナトリウムの飲み物を摂る人のグループは、低ナトリウムの飲み物を摂る人のグループより、走れる距離が増したことがわかりました。前者のグループは水分も維持できており、それにより身体への生理的緊張が軽減し、体感温度を低く保てたと考えられます。
2.ナトリウムは栄養素を多く運ぶ
トレーニングの動きを最大のものとするために、身体はグルコース、脂肪酸、アミノ酸、水、電解質を必要とします。しかし、それらの栄養素が働くには、筋肉細胞に入らねばなりません。ここでもナトリウムが、これらの栄養素が細胞にうまく入るよう媒体的役割を果たしてくれます。
3.ナトリウムは喉の乾きを促す
喉が乾いた状態になることで、塩分は身体にもっと水分を摂るよう促し、それにより多くのトレーニングにおいての利益を得られます。
まず、しっかり水分が摂れた状態でいることで、腎臓が適切な電解質レベルを維持できます。
また、水分補給がトレーニング中の血液量の維持にも役立ちます。脱水による筋力、握力や持久力の減少、また疲労、頭痛、めまいにかかる可能性を減らしてもくれます。
十分なナトリウムが摂れているかを知る良い方法の一つが、尿の色を見ることです。色がなく水のような尿なら、水分を摂りすぎていて、食事にもっとナトリウムを加える必要がありそうです。
アップルサイダーのような濃い黄色なら、脱水を起こしていて水分が必要という可能性が高いです。梨やレモネードのような薄い黄色が理想で、十分な水分とナトリウムを摂れていることになります。
このようにナトリウムは、トレーニングおいて、そして身体の健康上においても栄養素としてしっかり役割を持っているということがわかります。
極端な食事制限を行うなどしないかぎり、通常の食生活であればナトリウムが不足するという心配はあまりありませんが、大量に汗を掻いたり、特に下痢や嘔吐をした時はナトリウムが多く排出され、ナトリウム欠乏に陥って目まいやふらつき、昏睡状態を招いてしまうということもあります。
汗を沢山掻くような激しい運動を行う時は水よりもナトリウムの多く入っているスポーツドリンクを飲むようにし、もしも食当たりやインフルエンザなどで下痢や嘔吐を繰り返してしまっている時は、スポーツドリンクよりも更にナトリウム含有量の多い、経口補水液(ドラッグストアなどで市販されています)でナトリウムを補給することが望ましいです!
それではフィットネスジャンキーでした!