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HMBサプリメントの具体的な効果や摂取方法の仕方について

HMB サプリメント

 

こんにちは!フィットネスジャンキーです!

HMBというトレーニング系サプリメントをご存知でしょうか??

HMBは、正式名称を『β-ヒドロキシ-β-メチル酪酸』といい、必須アミノ酸の1種である“ロイシン”を摂取して体内で代謝された時に生成される物質のことで、日本で販売が許可されるようになったの2010年からになります。

ロイシンを摂取して体内でHMBになるなら、ロイシンのサプリメントを摂取しても一緒じゃないの?と考えてしまうかもしれませんが、HMBを1g体内で生成するには約20gのロイシンが必要になるといわれているので、HMBそのものを摂取した方が効率的であると考えられているようです。

HMBは、今ではスポーツ量販店のサプリメントコーナーにいけば置いてあるところも多いですが、実際に購入して摂取したことがあるという方は、まだ少ないのではないかと思います。

米国のサイト、bodybuilding.comではHMBサプリメントの効果や、どのような人に特に有効なのか?また他のサプリメントとの組み合わせによる効果についてなどが記載されていました。

HMBサプリメントはどのような効果があるのか??

以下は翻訳部分になります。


 

HMBは筋力トレーニングを始めたばかりの人、始めようと考えている人におすすめのサプリメントです。

筋トレを始めたばかりなら、メニューをどのように構成してもある程度筋肉をつけることができます。動き、重量、回数、そうした全てが筋肉には新たな刺激となるからです。しかし、こうした状態は長くは続かないので、しばらくすると何か効果的な方法はないかと試行錯誤することになります。

1-2年以上ジム通いをしている人には明白なことですが、同じことを続けながら筋肉を増量し続けることは事実上不可能です。筋肉を作り、筋力を向上させるための基本は、徐々に負荷を増やし、時間とともにリフトできる重量や回数を増やし、休息時間を短くしていくことです。

トレーニングによる刺激を変えた時や、新たなワークアウトでいつもより強い痛みを感じる時に、非常に効果があると研究者らにより検証されたサプリメントがあります。それがHMBです。

 

筋肉中のタンパク質の分解を防ぐ

HMBは筋肉中のタンパク質の分解を防ぐことで効果を発揮すると考えられています。考えてみてください。新しいワークアウトプログラムを始める時には、筋繊維に著しい微視的損傷が起こるため、いつもよりひどい筋肉痛を感じます。そのため体格向上を目的としているのなら、今まで頑張って作り上げてきた筋肉を失うことだけは避けたいと思うはずです。そのような時に、HMBは強い味方となり得るのです。

HMBはより多くの筋肉を作るために、より多くのタンパク質を届けることができます。つまり、より強度の高く、ハードなトレーニングを行っても、筋肉の分解は起こりにくく、回復も早くなるのです。HMBはエクササイズを原因とする筋肉の損傷を小さくし、回復プロセスを早めるため、筋トレと組み合わせると、ストレングス、筋肉の大きさ、有酸素能力と全体的な体力の増進が期待できます。

 

HMBは特にどんな人に有効なのか?

筋トレの初心者については、HMBは筋力と筋肉の向上に好ましい影響があると、研究ではっきりと証明されています。ニュートリションジャーナルに掲載された研究によると、筋トレと合わせてHMBを摂取すると、その後4週間にわたって上半身の筋力向上と、筋肉の損傷の減少という明らかな効果が確認されたとのことです。HMBを摂取したグループでは、筋肉量が平均1.3キロ増加し、体脂肪率が1.1パーセント減少しました。((Panton LB,et al.Nutritional supplementation of the leucine metabolite beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (hmb) during resistance training.Nutrition. 2000 Sep;16(9):734-9.))

同様に別の研究でも、アイオワ州立大学の研究者らは、3週間にわたる筋トレとHMBの摂取により、筋力と筋肉量の明確な向上、筋肉中のタンパク質の分解を示すマーカー値の減少を報告しています。((Nissen S,et al.Effect of leucine metabolite beta-hydroxy-beta-methylbutyrate on muscle metabolism during resistance-exercise training.J Appl Physiol (1985). 1996 Nov;81(5):2095-104.))

しかしすでにジムで一定期間、筋トレを行っている人にとっては、効果はまだそこまで明確になっていません。トレーニングに慣れている人へのHMBの効果は、ジムで行っているワークアウトのボリュームとサプリメント摂取期間という2つの要素により異なります。

ストレングス・コンディショニング研究ジャーナルに掲載された研究では、筋力トレーニングに慣れている人が、9週間にわたってHMB、または偽薬(プラセボ)のサプリメントを摂取しつつ、筋トレを行いました。HMBを摂取したグループでは、下肢の強度が9.1パーセントも向上し、筋肉量の向上にもわずかながら効果が見られました。((Thomson JS,et al.Effects of nine weeks of beta-hydroxy-beta- methylbutyrate supplementation on strength and body composition in resistance trained men.J Strength Cond Res. 2009 May;23(3):827-35. doi: 10.1519/JSC.0b013e3181a00d47.))

しかし、トレーニングに慣れている人の場合、短期間の使用では同様の効果は出ないかもしれません。好ましい結果を得るためには少なくとも2ヶ月間は摂取を続ける必要がありそうです。((Krieder RB, et al.Effects of calcium beta-HMB supplementation during training on markers of catabolism, body composition, strength and sprint performance. Journal of Exercise Physiology, 3(4), 48-57. ))

さらに、強度が高めのトレーニングをしていない人にとっては、HMBの効果はより見えにくくなります。しかし、高強度のトレーニングを始めようとしているのなら、HMBは困難な数ヶ月間を乗り越え、トレーニングを継続する助けになってくれるはずです。

 

HMBの効果を最大化するためのサプリメントの組み合わせ

HMBだけでも効果があることが検証されていますが、他のサプリメントと適切に組み合わせることでさらなる効果が期待できます。

 

◆HMB +クレアチン

クレアチンもHMBもそれぞれ単独で筋肉増強のためのウェイトトレーニングに効果を発揮します。2つを組み合わせることで、さらなる効果が期待できます。

ポーランドのスポーツ体育研究所の研究者らが、筋力トレーニングを行っている被験者を対象に、クレアチンのみを摂取するグループ、HMBのみを摂取するグループ、そしてクレアチンとHMBの同時摂取をするグループ、それぞれの場合の筋力と筋肉量を調べました。

すべてのグループで筋肉量と筋力が増加しましたが、クレアチンとHMBを同時摂取した場合に筋力でも筋量でも最も大きな改善が見られ、体脂肪率も最も低下しました。((Jówko E,at al.Creatine and beta-hydroxy-beta-methylbutyrate (HMB) additively increase lean body mass and muscle strength during a weight-training program.Nutrition. 2001 Jul-Aug;17(7-8):558-66.))

関連記事:プロスポーツ選手も愛用するサプリメント「クレアチン」とは?

 

◆最適なタイミングと摂取量

HMBの代表的な推奨摂取量は1日3グラムですが、1日の間に1グラムずつ分けて摂取するようにしてください。トレーニングを行う日には、ワークアウトの直後に取ることをお勧めします。あとの2回は食事と一緒に摂ってください。トレーニングを行わない日には、朝食、昼食、夕食時に1グラムずつ摂ってください。

HMBの効果が現れるまで1-2週間かかるため、最大の成果を得るには新しいワークアウトプログラムを開始する2週間前から摂取することをお勧めします。

トレーニング上級者へのHMBの効果については判断が保留されているものの、トレーニング初心者で、トレーニングを軌道に乗せるためのサプリメントを探している場合、または上級者でもさらに高強度のトレーニングを始めようとしている場合は、HMBを試してみる価値があります。


文中にもあるように、HMBは筋トレを始めたばかりの人には、実験でも示されているように効果があるようですが、すでにトレーニング慣れしている人となると効果が出るかの判断は保留…といったところのようですね。

ただクレアチンと併用することで、クレアチンのみを摂取した場合や、HMBのみを摂取した場合よりも筋量が最も増え、体脂肪率低下も最も大きかったというのは興味深い実験結果ですよね。

これから筋トレを始めようという方や、すでにクレアチンを持っているという方は試してみてもよいかもしれません!

それではフィットネスジャンキーでした!